札幌市の土地購入事情~相手はプロ?~

ここ数年、札幌の住宅用地不足は非常に深刻化しています。
スーモやアットホームを毎日眺めていても、希望の土地が出てくることは稀。
完全に需要>供給になっており、価格も年々上昇しています。
自分もここ2~3年、建築条件無しで予算に合う土地を探していましたが、出てくるのは旗竿地や高台の土地ばかり。
予算より少し高くて悩んでいると、翌日には掲載終了しているなんてこともよくあります。
そんな札幌の土地購入事情、どうしたら土地を購入することが出来るのでしょうか。

住宅用地は絶賛不足中

札幌市公示価格動向

いざ住宅会社も決まって、よし後は土地を買って建てるだけ!と思ってもそう簡単な話では無いのがこの札幌市。
ここ数年、特に去年頃からはコロナ渦の影響もあるのか、売りに出る土地が少なく中々希望に合う土地を見つけることが出来ません。
道内での土地取引件数はリーマンショック後大きく減少していましたが、ここ4~5年程はリーマンショック前の水準まで回復しています。
去年はコロナ渦で若干減少していたようですが、2021年1~4月の取引件数では2018年の増税前駆け込み需要に次ぐ取引件数まで増加しました。
当然需要>供給の状態ですから、土地の価格も毎年上昇しています。
近年では2013年頃が底値、その後は上昇を続けており現在は2013年の1.5倍程まで値上がりしたと言われています。
公示価格の動向を見ても10年前と比べて1.3倍程度の地域が多く、実際の土地売買だと1.5倍程というのは間違いでは無さそうです。

こんな状況で毎日SUUMOやアットホームを眺めていても、そう簡単に希望の土地に巡り合うことが出来ないのは当然のこと。
自分が建てたい住宅会社が希望に合う土地を持っていればいいのですが、そう都合の良い話もありません。
自分はこの土地探しが進まず、最終的に工務店を変更して家作りをすることになりました。

自分一人で見つけられる可能性は少ない

今ではほとんどの土地がネットで掲載されていると言われており、不動産会社を周って土地を探すなんてことも少なくなったと思います。
とはいえ日々ネットで土地を探しても、せっかく出た土地も少し悩んでいる間にすぐ掲載終了…
ここはやはり住宅会社頼り、検討しているハウスメーカーや工務店の営業マンに希望の予算やエリアを伝えましょう。
まぁ住宅展示場やモデルハウス見学に行くと、こちらから言わずとも根掘り葉掘り聞かれるとは思いますが…
ほとんどの土地がネットに掲載されると言っても、やはり情報が一番に来るのは住宅会社。
希望の予算やエリアにあった土地が出た場合、ネット掲載前に知らせてくれることもありえます。
自分が契約した土地は造成途中で公開していない土地でしたが、希望エリアを伝えた際に「実は今ここに宅地を造成していて…」と教えて頂き、一般公開される前に契約することが出来ました。

実は、最近は土地の情報が公開されてから買い付けが入るまで、少し時間に余裕が出来たそうなんです。
今年の初め頃までは、情報が公開されてから1~2時間で買い付けが入って終了していましたが、最近は数時間後でも残っていることも。
全然時間に余裕が出来たようには思えませんが、これでも大分購入が楽になったと言えるとは…
このように1つの物件に何人もが手を挙げるという状況、ネットで見て自分で申込みなんてしていたら、それだけでもう遅いんですね。

ほとんどの住宅会社は自社の物件案内はもちろん、希望の土地探しを手伝ってくれるはずです。
今の札幌で自分の力で土地を見つけて契約するのは至難の業、そこで建てるかは別として、色々な住宅会社に希望を伝えてアンテナを張っておきましょう。

業者との土地の取り合い

ほとんどの方は、土地も建物も住宅ローンを利用して購入されると思います。
そしてこの住宅ローンの利用、この少ない土地を取り合いしている状況だと不利になることがあるんです。

土地が欲しいのは個人だけでは無く、当然住宅会社も同じこと。
建売物件や、建築条件付きで売り出している土地をネットでもよく見かけると思います。
良い物件を見つけ欲しい!と手を挙げるあなた、そこに即金で買うよ~と住宅会社も名乗りを上げてきたら…?
このパターンが結構多いそうで、売主さんにもよりますがやはり現金ですぐ支払いできる住宅会社に負けてしまうんだそうです。
基本的には申込み順で交渉が出来るため、相手が個人であればとにかく早い者勝ち。
1番手の人がローン審査に落ちるなど、何かの理由でキャンセルになれば次点の申込者と交渉することになります。
ですが相手は業者、それも現金を用意して即金で支払うと言ってきます。
当然売主側も、個人のローン審査を待ってダメなら次点の人と交渉して、なんて煩わしいことをせずに業者に販売したいのです。

このように、相手が業者だと申込順なんて関係無しに、圧倒的なお金の力に敗北してしまうことも…
住宅会社も土地の確保が難しくなってきたために、このような問題も出てきているのです。

土地は一期一会、即断即決

家作りは焦っちゃいけない、なんて以前の記事で書きました。
ただ土地探しに関しては、焦るくらいの勢いで購入を決めないと一生購入できません。
その土地との出会いは一期一会、出会いの機会は一生に一度、二度と訪れることは無いのです。
ちょっと迷って次の日に見ると掲載終了なんて日常茶飯事、住宅会社から紹介されても電話を切って考える時間なんてありません。

潤沢な予算があれば別ですが、100点の土地なんて存在しない物と思って下さい。
拘りが5個あるとしたら、2個当てはまっていれば即購入するくらいの気持ちが必要です。
また、値引き交渉も10万20万の端数なら可能な場合もありますが、本当に欲しい土地なら値引きは無しで買い付けを入れること。
もし自分が1番手でも、2番手が値引きなしで買います!と手を挙げると負けてしまいます。

土地の購入は勝負の世界、一瞬の判断で勝ち負けが決まります。
これよりいい土地があるかも…と思ってしまうかもしれませんが、そんなことは滅多にありません。
一瞬のチャンスを逃さないよう、すぐに決断を。

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